2026-08

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小川 未明

初級翻訳・黒い人と赤いそり 第2話

みんなは不思議に思って顔を上げ、空を見ようとしました。すると、真っ青な海の上に、三つの黒い人間の影が、ぼんやりと浮かんでいるのが見えたのです。その三つの黒い影には、足がありませんでした。足があるはずの場所は、青い青い海の、うねりうねる波の上...
小川 未明

初級翻訳・黒い人と赤いそり 第1話

はるか北の国に伝わる、不思議な物語です。ある日のこと、その国の人たちが氷の上で、せっせと仕事をしていました。冬になると、海の上まで一面が分厚い氷で覆われてしまうのです。どれほど寒い場所なのか、想像できるでしょうか。地球の北の果てにあるため、...
小川 未明

初級翻訳・黒いちょうとお母さん 第1話

このごろ毎日のように昼過ぎになると、黒いちょうが庭の花壇に咲いているゆりの花へやってきます。最初、これに気がついたのは、お兄さんの太郎さんでした。「わあ、大きくてきれいなちょうだな。小鳥くらいの大きさがあるんじゃないか。もし弟が見つけたら、...
鈴木 三重吉

初級翻訳・黄金鳥 第5話

ところが、いざ「命の水」をかけようとしたとき、瓶の中にはもう一滴の水も残っていませんでした。「あらあら、これではもうどうすることもできませんわ」と王女は言いました。王さまは、とうとうそのまま、本当の死骸となってしまいました。こうなると、あと...
鈴木 三重吉

初級翻訳・黄金鳥 第4話

王さまはすぐに王女と結婚しようとしましたが、王女は「自分のお城を王さまの御殿のそばへ持ってきてくれなければ結婚しない」と言い張りました。王さまはウイリイを呼び出し、「お前はなぜ、ついでにお城を持って帰らなかったのか。これから行ってすぐに持っ...
鈴木 三重吉

初級翻訳・黄金鳥 第3話

船はそれから、どんどん、どこまでも走り続け、ついに世界の果ての陸地へとたどり着きました。ウイリイは船から上がると、百台の車に百樽の肉とパンを積ませ、二百本の革綱をつけて、二百人の水夫たちに二人ずつで引かせて進んでいきました。すると、向こうの...
鈴木 三重吉

初級翻訳・黄金鳥 第2話

ウイリイは、すぐに、王さまの厩(うまや)の頭のところへ行って、「どうか私を使って下さいませんか。ただ私の馬の飼い葉さえいただければ、給料などは下さらなくともたくさんです」と言いました。そして馬丁として雇ってもらいました。ウイリイは厩頭から教...
鈴木 三重吉

初級翻訳・黄金鳥 第1話

一 あるところに、とても貧しい百姓の夫婦がいました。 二人のあいだには子どもがたくさんいて、ただでさえ苦しい暮らしだったのですが、そこにまた一人、男の子が生まれました。 ところが、あまりに家が貧しいため、だれもその子の名付け親になってくれよ...
宮沢 賢治

初級翻訳・黄いろのトマト 第3話

四本の足はゆっくりと上下に動き、時々フウ、フウという呼吸の音も聞こえてきた。二人はいよいよ強く手を握り合って付いて行った。そのうち、お日さまは妙に赤くどんよりとして西の山に沈んでしまい、残りの空は黄色く光り、草はだんだんと青から黒く見えてき...
宮沢 賢治

初級翻訳・黄いろのトマト 第2話

あまり長居して飽きられてしまうと、こいつはまたいろいろといやなことを言うからね。では、いいかな?」番人のおじいさんは僕の涙を拭いてくれて、それから両手を背中で組んで、ことりことりと向こうの部屋を見回しに行きました。おじいさんの足音が、その薄...
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