小川 未明

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子供はばかでなかった

初級翻訳・子供はばかでなかった 第1話

吉雄は、学校の成績がよかったなら、親たちはどんなことをしてでも中学校に入れてやろうと考えていましたが、それはあきらめなければなりませんでした。「なにも、学校へ行ったからといって、みんなが偉くなるわけではないんだよ。立派な商人には、お店の見習...
子供の時分の話

初級翻訳・子供の時分の話 第2話

「さあ、ここから二人が人買いの船に乗せられて沖の島へ連れていかれるところだ。もっと先まで見せてあげるよ。さあ、一緒においでなさい」とおじいさんは屋台を担いで、お城の中へと入っていきました。私は、悪者がお姉ちゃんと弟にどんなひどいことをするの...
子供の時分の話

初級翻訳・子供の時分の話 第1話

あめ売りが吹くチャルメラの音を聞くと子供のころを思い出し、マッサージ師の笛の音を聞くと、その人は思わず涙を流しました。その話を聞かせてくれたのは、旅をしていた人です。そして、その不思議なお話というのは、次のような物語なのです。*   *  ...
子供の床屋

初級翻訳・子供の床屋 第1話

一 町の端っこに、大きなえのきの木がドンと立っていました。 その木のすぐ下に、小さな床屋さんがありました。 お団子みたいに丸い顔をして、クリッとした目をきょろっとさせた男の人が、白い上着を着て、たった一人でお店番をしていましたが、お客さんが...
子供と馬の話

初級翻訳・子供と馬の話 第2話

「そりゃそうでしょうとも、ここから横浜までは十里以上もありますからねえ」「六郷川の仮橋を渡ってこられたのですか」「ええ、そうです。この荷物を降ろしたら、今夜のうちにすぐにまた引き返すつもりです」と、馬を引いてきた男は言いました。「また、そん...
子供と馬の話

初級翻訳・子供と馬の話 第1話

九月一日の大地震のせいで、東京と横浜という二つの大きな街をはじめとして、関東一帯の建物は、ペチャンコに壊れたり、火事で燃えてしまったりしました。そして、たくさんの人が亡くなったことは、もうみんなも知っていることと思います。いままで元気に走っ...
子もりうた

初級翻訳・子もりうた 第1話

坊やはいい子だね、おねんねしなさい。泣かないでいい子だね、おねんねしなさい。お空のお月さまを眺めていると、お母さんや、お父さんが恋しくなるよ。サラサラ流れるお水を眺めていると、お母さんや、お父さんが恋しくなるよ。お世話をするわたし(子守)の...
子ざると母ざる

初級翻訳・子ざると母ざる 第1話

ある日、ひとりの猟師(りょうし)が山へ出かけると、小さな子ざるが木の実をひろって食べていました。もうすぐ冬がやってくるので、木の葉は赤く色づき、いろんな小鳥たちが「チッ、チッ」と鳴いていました。猟師は子ざるを見つけると、足音がしないようにそ...
子うぐいすと母うぐいす

初級翻訳・子うぐいすと母うぐいす 第1話

毎朝きまって、二羽のうぐいすが庭へやってきました。「お母さん、きょうもまた、うぐいすがきましたよ」正ちゃんは、ガラス戸から外をのぞきこみながら言いました。「ごはんをさがしにくるのよ」と、お母さんはおっしゃいました。「母うぐいすと、子うぐいす...
娘と大きな鐘

初級翻訳・娘と大きな鐘 第2話

お坊さまは前歯の抜けた口をもぐもぐと動かしながら、「赤いすいれんの花を煎じて飲ませれば、たいていの病気は治るものじゃよ」と答えました。娘はお寺を出て、里川をたずねて歩きました。しかし、どこを見回しても、赤いすいれんの花は咲いていませんでした...
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