小川 未明

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こがらしの ふく ばん

初級翻訳・こがらしの ふく ばん 第1話

夜がだんだん長くなってきました。お母さんはお仕事をしています。そのそばで、きょうだいたちは火鉢にあたりながら、栗を食べていました。「リンリン、リンって、なんの音だろう?」ふいに、正ちゃんは頭を上げました。「ねずみが台所に出て、鍋にさわったの...
きょうだいの のねずみ

初級翻訳・きょうだいの のねずみ 第1話

畑の中で、のねずみのきょうだいがブルブルとふるえていると、通りがかったいえねずみが言いました。「冬の間だけ、ぼくの家においでよ」「ありがとうございます。けれど、ネコがいるんじゃないですか?」と、のねずみが尋ねました。「だいじょうぶさ。いつも...
からすの唄うたい

初級翻訳・からすの唄うたい 第3話

まもなくして、そこへ、赤や紫や青の小さな旗を屋台に立てた、すっかり病気が治ったおじいさんが連れてこられました。おじいさんは、一目でカラスの姿を見ると、うれしさのあまり涙を流して喜びました。カラスもかごの中でしきりに頭をパコパコと動かし、おじ...
からすの唄うたい

初級翻訳・からすの唄うたい 第2話

カラスは、その音を待っていましたと言わばかりに、「あめの中から、キンタさんと、オツタさんと飛び出たよ……」という唄を、頭を上下にパコパコと振りながら歌い始めたのでした。みんなは「おもしろいなぁ!」と声をあげて笑いました。これを見たり聞いたり...
からすの唄うたい

初級翻訳・からすの唄うたい 第1話

ある田舎の道へ、どこからともなく毎日のようにやってくるおじいさんがいました。おじいさんは屋台を下ろすと、チャルメラをプーッと吹き鳴らして、田舎の子どもたちを呼び集め、あめを売っていました。おじいさんは、小さな町の方から、疲れることもなくコツ...
からすねこと ペルシャねこ

初級翻訳・からすねこと ペルシャねこ 第1話

年をとったからすねこが、意地の悪そうな目をしながら歩いていました。すると、あちらから銀色をしたペルシャねこがやって来ました。「おや、見慣れないねこだな」と、からすねこは立ち止まりました。「もしもし、この辺りに住む者なら、わたしを知らないはず...
からすとかがし

初級翻訳・からすとかがし 第1話

太吉(たきち)じいさんは、農作業用のかさをかぶり、手に弓を持った「かかし」を作るのがとても上手な名人でした。そのじいさんが作るかかしを見ると、からすやすずめたちは、近くに全く近寄ろうとしませんでした。それもそのはず、おじいさんは若いころから...
からすとうさぎ

初級翻訳・からすとうさぎ 第1話

お正月だというのに、山の中は毎日冷たい風がピューピューと木の枝を揺らし、雪がちらちらと舞っていて、それはそれは寂しいものでした。「本当に、お正月が来ても全然楽しくないなあ」と、からすはため息をつきました。「町の方は、きっとすごくにぎやかなん...
からす

初級翻訳・からす 第1話

頭のなかがいろいろな考えでいっぱいになりすぎると、口や手足をどう動かしていいか分からなくなり、かえってのろまなように見えてしまうものです。少年時代の純吉は、まさにそんな子どもでした。学校で、ある無神経な先生が、純吉のことを「おまえはドンキチ...
かねも 戦地へ いきました

初級翻訳・かねも 戦地へ いきました 第3話

「このあいだ、配給のあんパンを仏さまにあげておいたら、この母猫が知らぬ間に入ってきて、一つさらっていってしまったのよ」とあや子さんが言いました。「野良猫のくせがついているから困ったやつだな」と、たつぞうさんが言いました。「おっぱいを吸われて...
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