小川 未明

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かねも 戦地へ いきました

初級翻訳・かねも 戦地へ いきました 第2話

それはもう、本当に名誉なことでした。 鐘さんは終始にこにこしていましたよ。 いよいよお別れというとき、みんなで大きな声で『ばんざい!』と叫びました。 私たち屋根の瓦でさえ、思わず熱い涙がわいてきたほどでした」 そんなお話を屋根の瓦から聞きな...
かねも 戦地へ いきました

初級翻訳・かねも 戦地へ いきました 第1話

一 お寺の境内(けいだい)に、大きなさくらの木がありました。 今年もたくさんのつぼみがついて、もうふくらみかけていました。 神さまは、いろんな木たちに、こうして一年に一度、花を咲かせて、この世の中のありさまを見せてくださるのでした。 さくら...
かざぐるま

初級翻訳・かざぐるま 第1話

駅前の大きな広場で、二人の女性が並んで、その日の新聞を行き交う人たちに売っていました。一人はすっかり年をとった母親でしたが、もう一人はまだ若く、赤ん坊をおんぶした女性でした。朝のうちは、電車が着くたびに乗り降りする人が大勢いて、新聞もよく売...
お面とりんご

初級翻訳・お面とりんご 第2話

そして、やっぱり清ちゃんがほしがっていたものをゆずってあげなくてはならないなと気づきました。そこで、たいせつに持っていたお面を、清ちゃんにあげたのです。「これは、政ちゃんにとってたいせつなお面なのでしょう?」とおばさんはびっくりして言いまし...
お面とりんご

初級翻訳・お面とりんご 第1話

町の方から、いつも楽しげですてきな音が聞こえてきます。チンチン、ゴーゴーという電車の音みたいなものや、プープーというラッパの音みたいなものや、ピーイ、ポポーという笛の音みたいなものなど、聞いても聞いてもいろいろな音がして、どんなにぎやかでお...
お父さんの見た人形

初級翻訳・お父さんの見た人形 第2話

また、その港の景色や街の様子についても……小路の角にはタバコ屋さんや果物屋さんがあって、赤い旗の立っている酒場もあるんだよ、と詳しく話してあげたのです。「どうか、そのお人形が誰にも買われずに残っていますようにって、わたし、毎日祈っているわ」...
お父さんの見た人形

初級翻訳・お父さんの見た人形 第1話

娘のお父さんは船乗りだったので、いつもお家にはいませんでした。その間、女の子はずっとお父さんのことが恋しくてたまりませんでした。「いまごろ、お父さんはどこでどうしているのかなあ?」そう思うと、少女の目には、はてしなく広がる青い海原が思い浮か...
お母さんは僕達の太陽

初級翻訳・お母さんは僕達の太陽 第2話

「そのほうがしっかりお世話が行き届くから」という考え方が心の奥底にあるからです。お金というものが、どれほど人間の魂を堕落させてきたことか知れません。そして、「私は人のため、世の中のために活動しているのよ」と言いながら外を飛び回っている矛盾し...
お母さんは僕達の太陽

初級翻訳・お母さんは僕達の太陽 第1話

子どもというものは、自分のお母さんのことを絶対的な存在として信じきっています。そのお母さんに対して、「もっとこうしてほしい」なんて文句や注文を持つことがあるとすれば、それはずいぶんと大きくなってからのことでしょう。たとえば、お母さんにお願い...
お母さんはえらいな

初級翻訳・お母さんはえらいな 第1話

いちばん下の弟の勇ちゃんは、よくおなかをこわしてしまうので、なるべく果物は食べさせないようにしていました。そのため、お兄ちゃんやほかの兄弟たちが果物を食べるときは、勇ちゃんが遊びに出かけていないときや、夜になって勇ちゃんがすっかり寝てしまっ...
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