柳田 国男

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日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第33話

奥州の外南部の松ヶ崎という海岸では、ナマコを取る網の中に小さな石がひとつ入っていたので、それを「石神(いしがみ)」と名づけて祀っておいたところ、だんだんと大きくなったということで、見上げるほど高い石神の岩が村の近くにありました。(『真澄遊覧...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第32話

(『三国名勝図会』鹿児島県熊毛郡中種子村油久)これとよく似た話が、日本の北のほうの田舎、羽前(うぜん)の中島村にある熊野神社にもありました。今から四百年ほど前に、この村の人が熊野へ「七度詣(ななどまうで)」をした記念として、那智の浜から小さ...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第31話

(『伝説の下伊那』長野県下伊那郡竜江村)熊野の大井谷(おおいだに)という村でも、谷川の中流にある大きな丸い岩で、高さが二間半(約4.5メートル)もあり、周りが七間(約13メートル)もあるような、上にはさまざまな木や草が茂っている岩を、「大井...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第30話

信州の諏訪にある「内鎌(うちかま)」というものも、その矢の代わりに鉄の鎌を神木の幹に打ち込んだ名残ではないかと考えられています。最近になってからも、国境の近くにある大木の幹から、めずらしい形をした古い鎌がときどき見つかることがありました。そ...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第29話

一方の伊勢の神さまも、「あちらは必ず御神馬(ごじんめ:神さまの立派な馬)に乗ってビューとかけて来るにちがいないから、これはなんとしてもよほど早く出発しないと負けてしまうぞ!」とあわてて、まだ夜も明けない真っ暗なうちにおうちを出発なされたので...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第28話

岡山県久米郡大倭村南方中) 四国にある二つのお箸杉の伝説だけは、どういうわけか、今日では「お昼ごはんを食べた箸」ということではなく語られています。その一つは、阿波(あわ)の芝村(しばむら)にある「不動の神杉(ふどうのかみすぎ)」というもので...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第27話

もともとお箸だったから、今でも必ず二本ずつ並んで生えてくるのだと伝えられていました。(『印旛郡誌』千葉県印旛郡富里村新橋)安房(あわ)の洲崎(すざき)の養老寺(ようろうじ)というお寺の庭には、やはり頼朝公の昼ごはんのお箸が成長したものだとい...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第26話

(『江戸志』およびその他の俗語辞典などより)また、浅草の観音堂(かんのもんどう)の後ろにある大きなイチョウの木は、源頼朝(みなもとのよりとも)がさしていったお箸から芽を出して育ったという言い伝えもありました。(『大日本老樹名木誌』東京市浅草...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第25話

ただし、このお話にもまた別の言い伝えがあるので、私はそのお話を次にお話しして、この話題をおしまいにしようと思います。(『相生集』福島県安達郡塩沢村) 機織御前を「織物業(おりものぎょう)の元祖の神様」として大切におまつりしている地方はたくさ...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第24話

その理由もやがて忘れ去られてしまい、しまいには「竜宮の乙姫様」などと言われるようになりましたが、ここでお話しした聞こえてくる機の音は、竜宮のものではなく、最初からその土地の神様のためのものだったのです。ちょうど、片目の魚を生け贄(いけにえ)...
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