柳田 国男

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日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第23話

山姥は少し意地悪で、いつも子どもがいやがるような、にくらしい口答えをよくするというところから、「あまんじゃく」という言葉が、素直ではない子どものあだなのようになりましたが、本当はこの山の反響する声こそがその始まりなのです。前にお話しした「姥...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第22話

ここでも、権五郎が戦で目を射抜かれたという因縁があるためか、この村に生まれた人たちは、みんな片方の目が少し「すがめ(片目が不自由だったり細かったりする様子)」だと言われていました。少しすがめというのは、一方の目が小さいということです。昔、平...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第21話

そのため、「これから先、我が氏子となる者は、忘れても麻を作ってはならない」といういましめがあり、今でも一人としてこの言い付けに背く人はいないそうです。(『北野誌』。滋賀県栗太郡笠縫村川原)また、蒲生郡(がもうぐん)の川合(かわい)という村で...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第20話

岐阜県(飛騨)の萩原の町にある諏訪神社でも、またこんな伝説が残っています。今から三百あまり昔のことです。金森家(かなもりけ)の家臣で、佐藤六左衛門(さとうろくざえもん)という気の強い武士がやって来ました。彼は「主人の命令だから、どうしてもこ...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第19話

その出来事のあとで不思議なことが次々と起き、「神様のお告げの夢」を見た人々は、お社を今の場所へ引っ越すことになったというお話です。神様をフナの姿に見立てるなんて少し変なお話に思えるかもしれませんが、昔の人々にとっては、神様にお供えする魚とい...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第18話

また、お社の前の池にいる鯉(こい)や鮒(ふな)、鰻(うなぎ)ばかりが片目であるという理由もどこにもありません。おそらく、はじめから「目が二つある普通の生き物」よりも、「片方しかないもの」に対して、人々は得体の知れない恐ろしさを感じたり、ある...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第17話

(『越後国式内神社案内』。新潟県中頸城郡櫛池村青柳) 池の主である大蛇は、水の中にばかり住んでいて、普通の蛇ともまったく違う恐ろしい生き物でありました。そのようなものが実際にいたのかどうか、今となっては確かなことはもう分からなくなってしまい...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第16話

(『諸国里人談』その他。兵庫県川辺郡稲野村昆陽)またある説では、行基は三十七歳の時に故郷の和泉国(いずみのくに)へ帰って来た際、村の若者たちがこのお坊さんを試してやろうと思い、鮒のなます(生肉の酢漬け料理)を作って置いて、無理にこれを行基に...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第15話

今でも生き生きと日本の田舎を巡り歩いている者たちの正体は、実は私たちの「御姥子様(おうばこさま)」なのでした。だからこそ、この神様を道の脇や峠の上、広々とした野原のはずれ、そして旅人が喜びをこめて水をくむ泉のほとりに祀るようになったのです。...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第14話

東京というまちはここ四百年ほどの間にようやく形作られた新しい大都会ですが、なんとこの東京にも、弘法大師がいつの間にかやって来ていたことになっています。 上野公園の裏手にある谷中清水町(やなかきよみずちょう)には、「清水稲荷(きよみずいなり)...
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