柳田 国男

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日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第13話

また、大工さんや木挽(こびき)さんといった、山の木に関係するお仕事の人たちが、今でも「御太子様(おたいしさま)」と言って拝んでいるものについても、仏教に詳しい人たちは「聖徳太子にちがいない」と決めてかかっていますが、最初はやっぱり、ただの「...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第12話

その水をなめてみると、なんと本物の塩水だったのです。そして、そのお坊さんこそが弘法大師様だったと、古い記録にも書かれているそうです。(『安房志』。千葉県安房郡豊房村神余)いくら古い記録に書いてあるからといって、これが本当の歴史ではないことは...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第11話

だけど、日本のむかしからの考え方では、人間のしあわせや不しあわせは、神さまに対して私たちのしたことが「正しいかどうか」によって決まると信じられていました。その考え方は、今でも新しい問題が起きると、ときどき顔を出すことがあります。だから私なん...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第10話

九州の南の方では「性空上人(しょうくうしょうにん)」のお話、越後(えちご)の七不思議のお話では「親鸞上人(しんらんしょうにん)」のお話、甲州の御嶽(みたけ)の神社の近くでは「日蓮上人(にちれんしょうにん)」などが、それぞれ竹の杖を立てたらそ...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第9話

今でもどこを掘ってみても水に鉄気(てっき=鉄のにおいや成分)が混じっていて使うことができず、しかたがないので食べ物用の水は川からくみに行っているというお話でした。(『能登国名跡志』。石川県鹿島郡鳥尾村羽阪)また、羽咋郡(はくいぐん)の末吉(...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第8話

しかし、そうした原因だけがあったからといって、他のいろいろな「驚き清水」や「おまんが井」、「阿満が池(あまんがいけ)」といった不思議な伝説の数々までがすべて生まれたわけではなかったろうと私は思います。念仏の僧たちが日本国中を行脚して歩くよう...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第7話

それなのに、不思議なことにこの泉の名前を「驚き清水(おどろきしみず)」と呼んでいました。(『撫子日記(なでしかにっき)』。宮城県玉造郡岩出山町)「驚き清水」というのは、ふだんの池や泉とはちがって、まるで人間のような感覚を持った「生きている水...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第6話

「おまん」とは、この近くに住んでいたある武士の奥さんの名前でした。夫にひどく憎まれて、殺されてこの井戸に投げ込まれてしまったため、いつまでもそのうらみの気持ちが水の中に残っているのだ、ということでした。(『高木氏の日本伝説集』。新潟県刈羽郡...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第5話

十王経はウソの経典でしたが、これに基づいて「地獄の絵解き(絵を見せながらの説明)」をする人たちが全国を旅していて、しかもそれが女性だったということもあり、ほんのわずかな間にあちこちの「おばこ様(姥神様)」が、見るもおそそろしく恐ろしい奪衣婆...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第4話

(千葉県君津郡関村関の『上総町村誌』)「咳のおば様」という存在は、実はもともとこの「関の姥神様」だったのが、「せき(関)」という名前のひびきから、いつの間にか人々が「咳(せき)の病気」のときばかりにお祈りをするようになったのではないか――。...
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