柳田 国男

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日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第43話

今では雨乞いとは関係がないようですが、この井戸も、どんなにひどい日照りが続いても決して涸れることがないといわれています。(『赤穂郡誌』。兵庫県赤穂郡船阪村高山)肥前の田平村(たびらむら)の釜が淵などでは、ひでりの時には村人たちが集まってきて...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第42話

仏教の世界でも、地蔵尊は人々を救うために、どこへでも出向き、誰とでも親しくおつきあいなさるということで、つまらない旅の僧の姿で杖を持ち、絶えず歩き回っていらっしゃると考えられていますが、日本の言い伝えはそれだけにとどまらないようです。遠州の...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第41話

昔、この近所にあたお寺の田んぼを、農家の人がなまけて耕してくれないので困っていると、こちらも小僧さんが現れて、馬の鼻を取って助けてくれたと言われているのです。どういうわけか、この阿弥陀如来さまは、唇が開いていて歯が見える、ちょっと珍しい顔の...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第40話

のちにこの兄弟の山が、お互いの首に綱をかけて「首引き(綱引き)」をしたところ、権現山は大豆を食べていたおかげでモリモリと力が強く、小豆ばかりで育てられた不動岩は負けてしまい、首をひき切られて久原(くばら)という村にその首がスコーンと落ちてい...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第39話

これなどもおそらく、お互いの神さまへの信仰のかたちがよく似ていたために、かえって「浮気をして二つの神さまを信じること」を神さまに嫌われてしまったからなのだろうと考えられます。(『都名所図会拾遺』『日次記事』)どうして神さま同士に「仲が悪い」...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第38話

昔は海が荒れたり悪い天気が続いたりする時には、もしや丹後の人が入り込んではいないかと、宿屋や港の船を片端から調べたそうです。これは、この山の神さまがまだ人間の美しいお姫様だった頃に、丹後の由良(ゆら)という所でひどい目にあわされたことがあっ...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第37話

そうして登山者が、踏み降した須走口の砂は、その夜のうちに再び山の上へ帰って行くともいいました。伯耆の大山でも、山の下の砂が、日が暮れると峯に上り、朝はまた麓に下るといっております。山をうやまい、山の力を信じていた人たちには、それくらいのこと...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第36話

しかし、そんな美しい池田湖の神さまは、自分の湖を「広い大洋(海)」と比べられることを極端に嫌いました。もし湖の近くにやって来て、海の魚の話や、舟の自慢話などをしている人がいると、たちどころにものすごい大風が吹き荒れ、高い波が逆巻いて、あたり...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第35話

近江の国では、浅井の岡(あざいのおか)が伊吹山(いぶきやま)と高さくらべをしたとき、浅井の岡は伊吹山の姪(めい)にあたるのですが、一晩のうちにぐんぐん伸びて、叔父さんに勝とうとしました。伊吹山の神さま(多々美彦=たたみひこ)は大そう怒って、...
日本の伝説

初級翻訳・日本の伝説 第34話

そして土地で評判が高くなってからは、本当のところはあまり大きくなりませんでした。前にお話しした下総(しもうさ)の熊野石なども、熊野から拾ってきたときは燧袋(ひうちぶくろ)の中で、すでに大きくなっていたというくらいでしたが、あとにはだんだんと...
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