海野 十三

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海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第90話

人間の分際で、我々エリートの高貴な生物をやっつけようなどとは、まったく生意気な連中め」――なにが「生意気」でしょう。地球に勝手に攻め込んできて、我が物顔で暴れ回っている火星兵たちの方が、よほど何倍もふてぶてしい連中です。しかし、世の中は結局...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第89話

褐色がかった火星兵の、真っ裸の死体が、あたり一面にごろごろと転がっています。味方にも多少傷を負った者はいましたが、火星兵のために殺された者は一人もいません。「おお、あれを見ろ! 火星兵はみんな宇宙艇の中に逃げ込んだのだ!」博士が叫びました。...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第88話

ちょうどその時、彼らのそばへ、黒い帽子に黒いマントをまとった火星人が二人、近づいてきました。黒い帽子に黒いマントの姿をしているのは、火星人の中でも、えらい立場の幹部や、特別な任務を持った者たちだけでした。だから火星兵たちは、この二人の姿を見...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第87話

帽子をぬげば、「ななんだ、新田先生じゃないか」と誰にでもすぐにわかります。大江山課長も、そこではじめて、目の前にいるのが本物の新田先生だと気づいたのでした。そこへ先生と博士が寄り添ってきて、自分のマントを破り、課長の傷口に急ごしらえの包帯を...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第86話

大江山捜査課長です!課長はその怪人に飛びつきました。火星人は怒ったような声を出し、課長をものすごい勢いで突き返しました。課長は地面にひっくり返りました。体をひどく打ったらしく、課長はしばらくの間、地上で体をくの字に曲げたまま動けなくなってい...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第85話

しかし、博士のほうは、そんなことなどまったく気にしていない様子でした。「さあ、すぐに出かけるぞ。ついてきなさい!」博士はそう言うやいなや、ズンズンと部屋を出ていってしまいました。先生はびっくりしてその後を追いかけましたが、すでに博士の姿は見...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第84話

どうぞ、明晩の月を御注意下さい」 矢ヶ島天文台は、すこぶる内気で、人々にこう呼びかけるのであった。明晩の月? 果してどういう月が眺められたであろうか。いくら矢ヶ島天文台の台長がおかしいにしろ、こう度々月のことばかりを言出すものだから、一度、...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第83話

「十号ガスというのですか。なかなかすごいものですねえ」「その十号ガスのため、火星人の殻が蒸発して、なくなってしまうと、それから火星人はどうなります」「どうなると言うのか。それはわかっているではないか。火星人は、はだかになってしまう。地球の上...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第82話

博士は地球人類のために力を貸そうとはしないのですから。「今になって出ていくのか。いよいよこの恩知らずめが!」博士は口ぎたなく先生をののしりました。先生はすっくと立ち上がりました。一分間でもこんなところにいては、体がけがれてしまうと思ったから...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第81話

ところが、それからほんの五分もたたないうちに、「おい、あそこに見える黒いものは何だ?」「えっ、ああ、あの黒い点みたいなやつか? 風船のようにも見えるけど、もしかすると……」そう言いながら首をかしげていると、空中に浮かぶ黒い風船のように見えて...
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