小川 未明

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小川 未明

初級翻訳・月とあざらし 第2話

見つけたら知らせてくれると約束してくれた風は、まだ何も言ってきてくれません。世界中のことがわかるなら、ほかの話は聞きたくありません。私の子供はいま、どこでどうしているのか教えてください」と、あざらしは月に頼み込みました。月はこの言葉を聞くと...
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初級翻訳・月とあざらし 第1話

北の海は、銀色に凍りついていました。長い冬の間、太陽はほとんどその姿を見せませんでした。なぜなら、太陽は暗くてさびしい場所が好きではなかったからです。そして、海はまるで死んだ魚の目のようにどんよりと曇り、毎日、毎日、雪が降り続いていました。...
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初級翻訳・昼のお月さま 第1話

「やったー!」という元気な声が、遠くの方から聞こえてきました。「お兄ちゃん、駅の方だね。また兵隊さんが出発するんだよ」と、良二が言いました。「行ってみようか、良ちゃん」お兄ちゃんの太郎は目をキラキラと輝かせて、青々とした秋の空を見上げました...
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初級翻訳・星の子 第2話

おまえの子供が、なにも知らずに遊んでいるから……」そう言って、見たこともない、白いひげをはやしたおじいさんが向こうの方を指さしたかと思うと、目が覚めたのです。朝になると、お母さんはその夢のことを夫に話しました。「それはおまえが、日ごろから死...
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初級翻訳・星の子 第1話

あるところに、子供を大切に育てている夫婦がいました。ふたりの暮らしには、不満なことなど何ひとつなかったので、朝から晩まで、子どもをしっかりと抱きしめて可愛がることができました。子どもは、やっと二歳になったばかりの、ピュアでとっても可愛らしい...
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初級翻訳・日本的童話の提唱 第4話

これらはすべて、文章を書くことだけを商売にしていた古い時代の、悪い名残り(余弊)にほかならないのです。本来、小学校の作文の時間で教えるべきなのは、子供たちに「物事の本当の正しい見方」を教えることなのです。善いことと悪いことの判断を間違えない...
小川 未明

初級翻訳・日本的童話の提唱 第3話

「働かざる者食うべからず」という言葉は、他人をこき使って利益をむさぼる(搾取する)ような者たちに対して向けられる、正当な物質的権利と義務の言葉です。しかし、日本の家庭において、昔の親子や兄弟が「お金」のために争うことが正しいとされたことがあ...
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初級翻訳・日本的童話の提唱 第2話

それこそ偉大な個性であり、明朗な若き日本の姿である。故に日本の新しい童話には、この日本的性格の片鱗が映されていなければならぬ。三 今日ほど慌だしい時代の変遷はない。導く者も、導かるるものも、年齢の差こそあれ、同一の目的と理想に向かって反省し...
小川 未明

初級翻訳・日本的童話の提唱 第1話

一いま日本は、国中が戦いのまっただ中にあり、同時に東アジアを新しく作り上げるための大きなお仕事にのりだしています。これは歴史の中でもこれまでにない、とてつもなく大変な時期だと言わなければなりません。ですから、お年寄りも若い人も、男の人も女の...
小川 未明

初級翻訳・日月ボール 第2話

すぐにうまくなって、おもしろいようにできるようになりますよ」 男は、横を向きながら、そして話をしながらも、上手に日月ボールを一度も落とさずに、ポン、ポンと続けていました。子どもたちはその男を取り囲んで、感心しながら見ていました。そして、箱の...
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