小川 未明

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不思議な鳥

初級翻訳・不思議な鳥 第4話

ある年、おばあさんが亡くなった。その時、親戚の者たちが集まってきた。その中で年寄りのおばあさんたちが、この鳥を逃がしてやりなさいと言った。その時、私は鳥籠の前に立って、じーっと鳥を見つめながら考えた。もうこの鳥が来てから三年になる。いつの間...
不思議な鳥

初級翻訳・不思議な鳥 第3話

「何か悪いことをしたことがあっただろうか?」「何か人の物を盗んだことがあっただろうか?」「まったくそんな覚えはない!」けれど、この黒い鳥を見たことがあるような気がする……それは幼い頃のことでした。日食の日に、こんな黒い鳥が何羽も何羽も、空を...
不思議な鳥

初級翻訳・不思議な鳥 第2話

私は、この大きくてどんよりとした暗いお堀のまわりを通って、お寺の墓地へと入っていきました。杉の木からは、雪がハラハラと絶えず崩れ落ちてきます。そのたびに、身動きもせず、重たそうにしていた木の枝の一部だけが揺れ動きました。あたりを見渡すと、頭...
不思議な鳥

初級翻訳・不思議な鳥 第1話

一 人力車を引いて働くおじいさんとおばあさんの夫婦は、火が消えてしまったかのように静かで寂しい町に住んでいました。 町は半分くらい古くなってボロボロで、全体が灰色に見えました。 町には、古い火の見やぐらがぽつんと立っていました。 やぐらのて...
ペスをさがしに

初級翻訳・ペスをさがしに 第2話

「ワンワン吠えたり、噛みついたりして暴れたのかなあ」と、正ちゃんが言うと、「ばかだな、そんなことをしたら、すぐにやられてしまうじゃないか」と、達ちゃんが言いました。「それなら、どうやって逃げてきたんだい?」と、正ちゃんが聞きました。「相手の...
ペスをさがしに

初級翻訳・ペスをさがしに 第1話

ある土曜日の夜のことでした。お兄ちゃんも、お姉ちゃんも、お母さんも、みんなで食卓を囲んで、楽しそうにおしゃべりをして笑っていたときのことです。一番ちいさな政(まさ)ちゃんが、とつぜん、こう言いました。「ぼく、今日、ペスを見たよ!」すると、み...
ペスときょうだい

初級翻訳・ペスときょうだい 第2話

お兄さんはうつむいたまま、何も言わずに黙り込んでいました。それから、三十分ほどが過ぎたころのことです。玄関のところで、誰かが服についた雪をパッパとはらう音が聞こえてきました。「あっ、お父さんだ!」秀吉はうれしそうに出迎えに行きました。「お父...
ペスときょうだい

初級翻訳・ペスときょうだい 第1話

風がふくたびに、カサカサに乾いた落ち葉が、さらさらと音を立てて、あちこちを飛びまわっていました。空はどんよりとくもり、木の枝がさみしそうにゆれています。なんだか、急にお天気が変わりそうな様子でした。「雪がふりだすと動けなくなってしまうから、...
トム吉と宝石

初級翻訳・トム吉と宝石 第2話

この青みがかった穴のあいている石は、大昔の「曲玉(まがたま)」であり、光っているのは何とダイヤモンドだったのでした。トム吉は、宝石店にいた間に、これとそっくりなものを一度だけ見たことがありました。そして、それが驚くほど高値で取引されていたの...
トム吉と宝石

初級翻訳・トム吉と宝石 第1話

遠い、あちらの町の中に、小さな宝石店がありました。ある日のこと、ボロボロの服を着たみすぼらしい娘が店にやってきて、「これを、どうか買い取っていただけないでしょうか。」と言って、小さな紙包みの中から、まるで赤い魚の目のように、美しく光り輝く石...
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