江戸川 乱歩

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サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第9話

きみは、そのきみの手でじぶんの子どもを殺すことになるのだ。それがきみの運命だから、どうすることもできない。いくら用心しても、この運命をまぬがれることはできないのだ。」二人の警官はそれを読むと、びっくりして顔を見合わせました。「すぐに本庁へ知...
サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第8話

ところがそのとき、不思議なことが起こりました。上から押さえつけると、あいつの体がスーッと小さくなっていったじゃありませんか。そして、いつの間にか消えてなくなってしまったのです。……実に不思議です。わたしは、わけがわかりません」警官たちもそれ...
サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第7話

浮浪児に変装した小林少年は、正一君のバスの出入り口の木の階段のかげに身をかくして、ゆだんなくあたりを見まわしていました。バスの中には、正一君とミヨ子ちゃんが、机がわりの台で本を読んでいるのです。しばらくすると、むこうの大テントの中の電灯がだ...
サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第6話

普通の子どもにはそんなに学校を変えるのはとても辛いのですが、正一君もミヨ子ちゃんも慣れっこになってなんとも思っていません。ふたりのお母さんは三年ほど前になくなって、いまは、お父さんだけなのです。今度は東京の中で場所を変えて、長く興行すること...
サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第5話

足場を伝って右に左に逃げる骸骨男を、先回りして待ち伏せたり、ぴょんと丸太から丸太へと飛んで足を引っ張ろうとしたりと、際どいところまで追い詰めるのですが、骸骨男はいつもするりと身をかわして、たくみに逃げてしまいます。人間業とは思えないほどの動...
サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第4話

白と赤と、赤白縞模様の巨大なまりが、四人の道化師によって次々と投げられたり受け止められたりする光景は、見ていると実に美しいものでした。ただ投げるだけでなく、ゴロ玉にして転がしてやり、それを相手が受け止めることもあります。そのときには、子ども...
サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第3話

その時、木下ハルミという美しい女曲芸師が、大テントを出て、楽屋として使っている大型バスのほうへ急いでいました。ハルミさんは「空中サーカスの女王」と呼ばれているこの一座の看板スターですが、空中曲芸を再開することになったため、忘れ物を取りに戻る...
サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第2話

テントの外につないであった七頭の馬が、美しい女の子を乗せてぐるぐると回っているのです。金糸銀糸の刺繍があるシャツを着た女の子たちは、馬の上でいろいろな曲芸を見せています。普通のサーカスの三倍もあるような広いテントの中は、蒸し暑いほどの満員の...
サーカスの怪人

初級翻訳・サーカスの怪人 第1話

骸骨紳士 ある夕暮れ時、少年探偵団の名コンビである井上一郎君と、ノロちゃんが、世田谷区の静まり返った屋敷町を歩いていました。 今日は井上君がノロちゃんの家に遊びに行っていたので、ノロちゃんが帰り道を送っているところです。 ノロちゃんというの...
まほうやしき

初級翻訳・まほうやしき 第2話

すると、井上くんもにっこり笑って、ポケットから少年探偵団の記章であるB・Dバッジを一つ取り出しました。それから、上着のポケットから手帳を出して、紙を一枚ちぎり、鉛筆で何か書いて、B・Dバッジをその中に包んで丸めました。ノロちゃんはそれを受け...
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