小川 未明

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びんの中の世界

初級翻訳・びんの中の世界 第1話

正坊(しょうぼう)のおじいさんは、とても有名な船乗りでした。すっかり年をとって、もう船旅に出られなくなってからは、家にこもって、ぼんやりと若いころの思い出にひたって暮らしていました。おじいさんは、最後にはすっかりぼけ(認知症)てしまったよう...
びっこのお馬

初級翻訳・びっこのお馬 第2話

しかし背が低いため、二郎には屋根の上をのぞき見ることができませんでした。「お姉ちゃん、僕のお馬さんの足はどうなった? 抱っこして見せてよ」二郎はお姉さんに頼みました。お姉さんが窓のところへきて外をのぞいてみると、青いお馬は雨に打たれ、紙の青...
びっこのお馬

初級翻訳・びっこのお馬 第1話

二郎が、ある日、外に立っていると、足の悪い一頭の馬が、重い荷物を背中に背負って、引かれていくのが見えました。二郎はその馬を見て、なんだかかわいそうだなと思いました。「この馬は、どんなに不自由だろう……」そう思うと、元気な馬たちは威勢よくどん...
ひばりのおじさん

初級翻訳・ひばりのおじさん 第1話

町の中で、かごの中からひばりを取り出して、みんなに見せながら、あめを売っている男の人がいました。その男の人を見ると、まわりで遊んでいた子どもたちは、「ひばりのおじちゃんだ!」と言って、すぐそばへ駆け寄っていきました。あき地になっている少し広...
はととりんご

初級翻訳・はととりんご 第2話

」とおまわりさんは今度は新吉のほうに向き直って言いました。「僕、そんなのいやです。」と新吉は答えました。「おまわりさん、今回は許してあげてくださいよ。」と、正二が顔を見上げて言いました。「いや、一発でも叩けば許してやろう。でなければ、ここで...
はととりんご

初級翻訳・はととりんご 第1話

ふたりの少年が、竹刀(しない)をわきに抱えて、お話をしながら歩いてきました。「新(しん)ちゃん、僕はね、お小手(こて)が得意なんだぜ」「ふうん、僕は、お胴(どう)かな」「お面は、なかなかうまく入らないよね」「どうしても、背が高いほうがトクだ...
はちとばらの花

初級翻訳・はちとばらの花 第1話

蜂は、人間の邪魔にならないような、そして子供たちにもあまり見つからないような場所に、巣を作りはじめました。仲間たちといっしょに、朝はまだ太陽も昇らないうちから早く起き、夜はすっかり日が沈んでしまうころまで、せっせと働き通したのです。彼らがこ...
ねずみの冒険

初級翻訳・ねずみの冒険 第1話

一匹のねずみが、わなに引っかかってしまいました。夜中ごろに天井から降りてきて、台所へ食べ物を探しに行く途中、戸だなのそばに置かれていたわなにかかってしまったのです。お腹をすかせたねずみは、あぶらげのいい匂いをかいで、どうしても我慢することが...
ねずみとバケツの話

初級翻訳・ねずみとバケツの話 第2話

ねずみはその話を聞いて、このバケツは自分が子供のころ、水を飲もうとして落ちたときに、まだぴかぴかと光り輝いていばっていて、冷たかったあのバケツなのだと思い出しました。しかし、このねずみはとても賢いねずみだったので、いまやすっかり弱ってしまっ...
ねずみとバケツの話

初級翻訳・ねずみとバケツの話 第1話

町のはずれを、小さな川がちょろちょろと流れていました。川というよりも、ドブ川と言ったほうがぴったりの流れかもしれません。町中の家から流れ出た水が集まって、ひとすじの川になっていたのです。一匹のねずみが、その川の岸に穴を掘って、もうずっと長い...
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