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ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第78話

彼がいつになくお酒を飲みすぎているのは、一目瞭然でした。普段は決して酔うような男ではないのに、この時はどこか様子が違っていました。「実はね」とラスコーリニコフは急いで言いました。「僕がここへ来たのは、君が賭けに勝ったということと、どんな人で...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第77話

彼は少女の肩に両手を置き、何とも言えない幸福な気持ちを抱きながら、じっと彼女を見つめました。この女の子を見ていると、どういうわけか心が温かくなるのです。理由は自分でも分かりませんでした。「誰が君をよこしたんだい?」「ソーニャ姉さんに言われた...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第76話

夫に水を飲ませたり、額の汗や血を拭ってやったり、枕を直してやったりと、カチェリーナはせわしなく世話を焼いていました。僧侶と話をしていたかと思えば、突然、我を忘れたかのように、彼女は僧侶に食ってかかりました。「ええ、神父さん! そんなのただの...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第75話

病人のそばへ寄って脈をとり、注意深く頭を調べたあと、カチェリーナの助けを借りて、血でベタベタになったシャツのボタンを外し、病人の胸をはだけました。胸は、目も当てられないほどめちゃめちゃに砕けていました。右側の肋骨が二、三本折れており、左側に...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第74話

けれどそれだけ言うと、すぐにまたさっきのように目をまんまるに見開いて、かかとを内側に爪先を開いた独特の姿勢のまま、黙り込んで椅子の上にちょこんと座り続けていました。その間に部屋は人で埋め尽くされ、りんご一つ落とす隙間もないほどになっていまし...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第73話

カチェリーナはここ一週間で、いっそう痩せが目立つようになり、頬の赤い染みは前よりずっと鮮やかに燃えていました。「お前はとても、本当には想像できないだろうね、考えることもできないだろう。ねえ、ポーレンカ」と彼女は部屋を歩きながら言いました。「...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第72話

すべては、彼が踏みしめている石畳のように、がらんとして死んでいました。彼にとって、ただ彼一人にとって、すべてが死んでいたのです……。ふと、はるかかなた、二百歩ほど先にある通りの突き当たり、闇が深まるその先で、彼は人だかりを見つけ、がやがやと...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第71話

「雑誌っていうのはな、色を塗ったきれいな絵のことさ。ここの仕立て屋のところに土曜ごとに外国から郵便で届くんだ。男も女も、どんな服を着ればかっこよく見えるか、っていう見本だよ。男はたいていコートを着ているが、女のほうときたら、ありったけの布を...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第70話

「あらまあ、あれは隣のアフロシーニュシカじゃないか!」どこからか、泣き叫ぶような女の声が聞こえました。「皆さん、助けてください! 誰か引き上げて!」「ボートだ! ボートを持ってこい!」と群衆の中で誰かが叫びました。けれど、もうボートを待つ必...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第69話

ラズーミヒンは突っ立ったまま、しばらく考えていましたが、やがて彼の手を放しました。「じゃあ、勝手にどこへでも失せやがれ!」彼は低い声で、どこか思い詰めたように言いました。「待て」ラスコーリニコフがその場を立ち去ろうとすると、ラズーミヒンは突...
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